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タグ: 上川徹

先日、日本サッカー協会(JFA)審判委員会による記者ブリーフィングが行われた。簡単なレポートはFootballWeeklyに寄稿したが、こちらではブリーフィングの内容とFootBallRefereeJournalで議論されてきたことを照らし合わせながら、会見の全てを全四回、うち一回はコラムとして、余すことなく記したい。

 

 

上川徹JFA審判委員長

「皆さん、こんにちは。ブリーフィングにお越し頂き、ありがとうございます。こういう機会があれば、メディアの皆様もそうですし、サポーターの方々への理解も深まるんじゃないかという声を頂きました。もっともっと多く開催できればいいんですけど、なかなか時間的な制限もありまして。で、今日は私と、副審のインストラクターである廣嶋さんでやらせて頂きます。皆様、色々なご意見あると思いますが、いい機会ですので、お互いの理解を深めるという意味でも、色々と質問頂ければなと。

ただ、スタンダードの説明もそうですけど、映像に出てきている選手を批判する訳ではなくて、レフェリーも間違いをおかしております。そのレフェリーを批判する訳ではなく、繰り返しますけど、判定でどういうことが起きているかを理解していただければと思います。ポジティヴに進めていきたいと思いますので、ご理解頂ければと思います。

では、映像を見ながらご説明させて頂きます。まずは良いシーンから。」

 

 

<フェアプレービデオのような映像が流れる。>

 

 

上川「前半戦を簡単に振り返りますけど、やはり去年のワールドカップの結果を受けて、理事会とも色々話をして、体の強さというのは求められるだろうと。続きを読む

日本サッカー協会(JFA)審判委員長・上川徹

「お忙しい中、ご参加頂き、ありがとうございます。最初に20問、判定テストを受けて頂き、その後、岡田さんから色々とご説明させて頂きます。今週土曜日のゼロックススーパーカップからシーズンが始まります。J12004年以来の2ステージ制になりますが、審判員のなかには2シーズン制を経験していない審判員もいます。2ステージ制になると、当然、ヤマが二回あります。また、レギュラーシーズン後に、ビッグゲームもあります。

昨シーズン、コミュニケーションシステムを導入できました。導入したことで、主審と副審の連携がより取れるようになりました。必要な情報なのかどうかという部分で、判断が遅れたり、お互いに任せあったりという部分もあったので、そこは改善できればと思います。

選手、チーム役員とのコミュニケーションも課題でしたが、取り組んでいます。キックオフカンファレンスでチームの監督さんと話をしたり、お互いの信頼関係を作っていければ。

選手対審判という対立関係も少なくなっていると思います。細かい部分は、これからご説明できればと思います。今日はPR(プロフェッショナルレフェリー)も参加しておりますので、彼らからも説明させて頂きますので、宜しくお願い致します。」

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J11節 仙台‐新潟 GKの反則

GKがボールを保持したところから、6秒を超えてボールをコントロールしていたら間接FKになる、いわゆる“6秒ルール”。

映像を見ればあきらかだが、その前から“早く蹴りなさい”というコミュニケーションはあった。6秒を超えた所で、蹴りなさいという合図をしている。それでも、蹴られなかったため、反則をとった。「(GKも)自分でも長いなと思っていたんでしょうね。笛を吹いた後に、パっと離して、すぐにゴールに戻っていったので、自分でも認識はしていたかな」(平野孝)。

「レフェリーも6秒を超えたからすぐに笛を吹くということではなくて、早めにリードをして、未然に反則を防ぐようにするマネジメントはされている」(上川徹JFA審判委員長)。続きを読む

清水ナショナルトレーニングセンター(J-STEP)で行われた「2014 開幕前審判員合同トレーニングキャンプ(主審)」の中日に、メディア対応が行われた。

 

 

■上川徹JFA審判委員会委員長

 

―今回のW杯は、はじめての日本人三人になりますけど、どのように感じていますか?

 

 

まぁFIFAのポリシーというか、出来ればトリオは同じ国で。それは今回スタートしたのではなくて、その前からあったんですけどもね、なかなかアジアの考えもあって、今までは韓国から副審が一人。ですけど、十分に日本の副審もレベルが高いですし、今回こうやって三人選ばれたというのは、彼らも凄い頑張って、良いパフォーマンスを常に示してくれましたけど、ある意味そこの三人の、最初に三人を候補としてあげるところの段階で、日本に対する、これまでの取り組みであるとか、これまでの実績であるとか。あるいは日本代表が強いというのも一つだと思いますし。そういうものが総合的に評価されたのだと思います。“日本のレフェリーは三人で”となったんじゃないかなと思っています。まぁ、実際、僕もFIFAのレフェリーの中にいて、その日本の審判への評価というのはいつも高いので、この結果につながったのだと思います。

 

 

―改めてになってしまうのですが、西村さん、相楽さん、名木さんの良い所というのは?

 

 

まずはトリオっていうかね、そのチーム力というのは非常に高いなという風に思います。それぞれのパフォーマンスも高いですしね、その三人の協力関係というか、コミュニケーションも含めてがひとつあって、個人個人だと西村なんかは、経験もありますしね、特に彼の良い所は動きというか、ポジショニングというか。非常に見ている人も、選手も納得するような位置で常に見て、判定を下している。やっぱりそこは大きなストロングポイントだという風に思っております。相楽君については、俊敏性やフィジカルの部分も西村君と同じように高い。特にそのポジショニング。副審はポジショニングが重要になってくるんで、常にセカンドディフェンダー、オフサイドラインをキープできていて、プラス正しい判定が下されているということが挙げられると思います。名木君については今回、彼にとっては最初で最後のW杯のチャンスになると思いますけど、凄い研究熱心ですし、色々なチームも、彼なりに調べているし、そういう部分で、ポジションが良いのは当たり前なんですけど、そういうものも色々、自分の判定にかぶせてきてというか。で、正しい判定に繋げていく。ファウルサポートなんかもしっかりと出来ている。

個人個人も凄いですけど、やっぱりもう三人の総合力。チームとしての力。僕はもう世界のトップクラスにあると思います。

 

 

―上川さん自身も国際経験が豊富な訳ですけど、抽象的な質問ですが、良い審判とは?

 

 

良い審判ですか。あのーまったく何もしないというのは審判やっていても寂しい所であるんですけど、やっぱり最初の10分、15分ですよ。そこでしっかりと審判のメッセージが、レフェリングが伝わって、あとはもう選手が、そのメッセージ、あるいはレフェリーの判断基準をちゃんと自分らで理解しながら、どんどんどんどんプレーが流れていく。最終的には、「あ、審判いたの?」というのが、僕は良い審判の、なんていうかな、資質かなという風に思います。ただ、全てが全てね、そういう風に流れることはないんで。

あとは、良い審判というのは、やっぱり、何か大きな事象が起きた時に、結果とか、あるいは得点とか、そういうものに流されずに、自身をもって、毅然に判断を下せることですかね。

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リーグの基準を伝えるJFA Media Conference on Refereeingが、昨日17日、日本サッカー協会(JFA)にて行われた。

九階にある大会議室に集まったメディアは、カメラマン含め、わずか20名程度。元日本代表選手や旧知のライターもおらず、日本における審判員の現状があらわれていたように思う。


「こんにちは。JFA審判委員長の上川徹です。せっかくの機会ですので、映像について、皆様の忌憚のない意見をお聞かせ頂ければと思います。それ以外についても、答えられる範囲内で、答えさせて頂きます(笑)

Jリーグクラブ、J1J2J3と回っていまして、2/3くらいは終わっています。

全体的な感想としましては、こういった試みを行って、もう18年くらいになると思います。これを継続してやってきていることで、選手の理解も凄く上がってきている。今日も、これから皆さんにもテストをやって頂きますけど、そのテストの点数も、特に経験のある選手は点数が高いです。新人で入ってきた選手は、なかなか講習会を受けた経験もないので、点数は低い傾向にありますけど、全体的にはレベルが上がってきているのではないかなと。

昨シーズンでいえば、イエローカード、枚数が少なくなりました。退場も少なくなっており、良い傾向だなと。特に遅延行為、異議に対してという所は、非常に理解が進んできていると思っています。一方で、カードの数は少なくなったものの、得点機会の阻止は2012年シーズンよりも増えていますし、警告に関しても反スポーツ的行為ですね。特に相手のシャツを掴んだり、相手の体を手や腕の不正使用で止める行為等は残念ながら増えています。これは、サッカーの一番、面白い場面。特に得点とか、大きなチャンスとかを意図的な反則で阻止されると、見に来ているお客さんも一番楽しい所が、その行為で奪われる。そういうのはサッカーの質を落とすものだと思います。今シーズンは、そこも強調して、映像で説明しました。それとですね、ここ23年取り組んできたシミュレーションの根絶をはかりたい。日本のサッカーのウィークポイントと言われるタフさとか逞しさ、海外のトップリーグと比べると足りないよねと言われておりますけど、反則を装ってというのは逞しさを阻害すると考えています。昨シーズンもそれを言い続けながらも、なかなか減る傾向にありませんでした。そのシミュレーションについても、今季の大きなターゲットとして取り組んでいきたいと考えております。

 

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――近年は日本人審判員がW杯で笛を吹く姿を目の当たりにしている訳で、審判員としてW杯に出場することも夢ではない。それで、岡田さんが国分寺で笛を吹くとファウルが少ないらしいですね。笛でしまるというか。それって凄くこのDVDへのヒントだと思うのです。上川さんも「お父さんお母さんが自信なさそう」って言っていたように、堂々と笛を吹くことで変わる部分って出てくると思うんですよね。

上川:選手も「今日のレフェリーは違うな」と思うでしょうし、審判員自身も最初の笛を自信持って吹けると、勇気がもらえると思うんです(筆者注:選手も試合のファーストタッチを大事にしていたりすることが多い)。シグナルもそうですし、ちょっとしたことで、選手のレフェリーに対する感情は変わると思います。

――
そうですよね。それに観戦している親御さんたちの反応も変わるでしょう。

岡田:サッカーはグレーな部分が多いのです。選手やご父兄の方も、「いまのどうなんだろう?」というシーンがいくつもあるのです。そこで、レフェリーが白黒はっきりさせて、ビシっとすることで「あぁ、そうなんだ」と納得して貰えるのです。グレーなシーンに対し、グレーなジェスチャーしてしまうとおかしくなってしまう。

――
確かにそうですね。ただ、そのグレーなことが多くなると、試合は荒れてしまう。

岡田:確かにそういう現象はあります。ただ、自分なりに見えた通りにしっかりと行わないと、次に自信を持ってレフェリングできなくなります。カメラで確認して間違っていることだってあります。しかし、自分にはそう見えたのであれば、見えた通りに自信を持って判定するのが大事だと思います。間違っているかもで行える仕事はないですよね。もちろん、試合後の反省は必要です。

――
そういった意味ではお二人共、毅然とされていましたよね。こっちは「絶対間違っているだろ」と思うようなシーンでも(笑)。

岡田:それだけは通していました(笑)。

上川:笛を吹く、吹かない。ボールアウトのジェスチャーなど、内心はドキドキしていました。迷っている姿は見せてはいけないのです。けど、選手のリアクション見ていると「う~ん。間違った判定だったな」とわかるんですよ(苦笑)。

岡田:いっぱいあります。あとで選手の所いって「ゴメンね」と謝ったりしましたし(笑)。

上川:ただ、判定した瞬間は判定を決めているので、自信を持ってやらないと、選手が不安に感じてしまう。毅然としなければいけないのです。

岡田:レフェリーは「『アクター』になれ」って言われますからね。


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――まず、DVD【レフェリング】について、ご感想を。
 

上川:ファウルをしてしまって、それが見逃されたとします。その時は、そのファウルがチームに利益をもたらすかもしれませんが、それを一回覚えてしまうと、人間、楽な方を選んでしまいます。抜かれてもホールディングで止めればいいと。ただ、それは選手の上達を遅らせてしまう。あと、お父さんお母さんが審判員をしている姿を見ることがあるのですが、なんとなぁく自信なさそうなのです。そこはレフェリーをやる上で凄くポイントになるんですね。(*DVDは試合中、子画面で岡田氏をアップで追っているので)そういう部分も伝わるのではないでしょうか。続きを読む

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