中山雅史が引退した。
が、引退という言葉が正しいとは私は思っていない。
引退会見で語った「リハビリを続ける」というのは事実であるし、そこで「バリバリになる」可能性は十分にあり、そうなったら「カムバックする」(中山)。

なぜ、「バリバリになる」可能性が十分にあるかというと、すでに奇跡ともいえる復活を果たしているからだ。
会見でも語っているように、中山は、一昨年の終わりに手術を行なったが、その際に、「痛みが消えることはない」とドクターに言われていた。そして、膝はどんどん悪化し、ほんの半年前には歩くことも困難になっていた。
そんな中で中山が出会ったのが、J’s Goalには「優秀な先生」と表記され、別のメディアでは「静岡のトレーナー」と表記された「夏嶋先生」(中山)である。
夏嶋は中山との出会いをこう振り返る。

「「中山さんあがりました」という連絡が受付から入って、俺の部屋に来るまで30分近くかかってたんだ。普通なら1分もかからんのに。何やってんだと思ったら、カタツムリみたいに歩いてた(笑)」

そこから数ヶ月で走れるまでに回復させ、さらに半年で蹴ることを可能にし、Jのピッチにも戻した。二人に、より時間があれば。夏嶋が驚くほどの気力と集中力、精神力の強さを持つ中山ならば、進化してピッチに戻ってくる可能性は十分にある。

そんな中山に夏嶋が与えたリハビリ。
そのひとつが歩き方を変えること。
夏嶋の処女作である『夏嶋隆の弾丸シュートを蹴る方法 ~久保竜彦のシュートを解析する』でもchapter.1で説明されているように、全てにおいての基本である。

怪我に悩んでいる方々には是非ご覧頂きたい。
内容はいたってシンプルで、流行っては消える“~~ダイエット”や“~~トレーニング”とは一線を画すものとなっている。夏嶋は科学で証明できない、ステレオタイプなものは一切取り入れない。
先日、TVにて引退から数日経った現在の心境を
「肩書きですか?リハビリストか、リハビラーか、あるいは、情熱リハビリストなのか。そんなところになるのかと思います」
と含みを持たせて語った中山。
中山がカムバックする時、怪我の概念も変わる。それもまた、中山らしい。

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